「24 リデンプション(24: Redemption)」は、人気海外ドラマシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』の特別版テレビ映画です。
これは、TVシリーズのシーズン6とシーズン7の間に起きた出来事を描いた、重要な「つなぎ」のエピソードとして制作されました。
ストーリーと設定
舞台:アフリカのサンガラ
物語の主要な舞台は、アフリカにある架空の国「サンガラ」です。
ジャック・バウアーは、シーズン6の激しい出来事から逃れ、国を守るための活動の結果、多くのものを失った自分を罰するように、世界中を放浪していました。彼は、特殊部隊時代の元同僚カール・ベントン(ロバート・カーライル)がサンガラで運営する、内戦で親を失った孤児たちのための学校に身を寄せています。
勃発するクーデター
ジャックが平穏な生活を送ろうとしていた矢先、サンガラでジュマ将軍率いる反乱軍がクーデターを起こし、国内の情勢は一気に悪化します。反乱軍は戦力として、村から少年たちを誘拐し、洗脳して少年兵として利用していました。
ベントンの孤児院にも、反乱軍の武装集団が襲来し、子どもたちを連れ去ろうとします。
ジャックの「償い(リデンプション)」
ジャックは、自分の安息を捨て、孤児たちを守るために再び戦いに身を投じます。タイトルにある「Redemption(リデンプション)」は「償い」や「救済」を意味し、自らの罪や過去から逃げてきたジャックが、アフリカの地で孤児たちを救うことで、魂の救済を求めるというテーマが描かれます。
シーズン7への布石
物語は、アフリカでの激しい戦闘だけでなく、もう一つの重要な出来事と並行して進みます。
ワシントンD.C.での大統領就任式
アメリカでは、史上初の女性大統領となるアリソン・テイラー(チェリー・ジョーンズ)の就任式が始まろうとしており、サンガラの事件がこの新政権の発足と深く関わっていくことになります。
このアフリカでの事件が、後にジャックをアメリカ本土に連れ戻し、シーズン7のメインテーマであるアメリカ政府内の恐るべき腐敗をあぶりだすことにつながるのです。
特徴と位置づけ
リアルタイム形式
TVシリーズと同じく、物語はリアルタイムで進行しますが、通常は24話で24時間を描くのに対し、本作は102分の上映時間で作中の2時間(午後3時から午後5時)の出来事を描いています。
シリーズの橋渡し
シーズン6で全てを失い放浪していたジャックが、なぜシーズン7でアメリカに戻り、FBIと行動を共にすることになったのか、その空白の期間と動機を埋める重要な作品です。
新しいテーマ
これまでのテロとの戦いだけでなく、人道支援や少年兵といったアフリカが抱える深刻な問題に焦点を当てている点も特徴的です。
『24 リデンプション』は、単なる番外編ではなく、シリーズの展開上、シーズン7をより深く楽しむために欠かせない作品となっています。


コメント