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鳥獣略画式


「北斎はモノマネだ!」

『鳥獣略画式』とは
 1795年(寛政7年)に刊行された『略画式』シリーズの一つで、シンプルな線描によって愛くるしい動物の姿を描いている、現在のキャラクターデザインの原型ともいえる作品集です(当社のコレクションにはその他の『略画式』シリーズも収蔵されておりますが、編集担当の好みにより、まずこちらから刊行させて頂く運びとなりました)。2011年にはフランスで復刻版が出版され、4000部以上が出版されたとのことです。
 略画の作品集としては、葛飾北斎の『北斎漫画』が有名ですが、その20年も前に本書は出版されています。本書を手掛けた鍬形蕙斎は「北斎はとかく人の真似をなす、何でも己が始めたることなし」と語ったと言われています(他にも蕙斎は『江戸一目図』に観られるような鳥瞰図も北斎に先んじて描いています)。
 知名度は決して高くない蕙斎の略画ですが、装飾と説明を排し、まるで筆で仮名を書くように描いた絵は、動物たちの息吹を見事に捉えています。その洗練された線描は、北斎の精緻さとは一味違うコミカルさ、清々しさを生み出しています。ぜひご堪能ください。

【圧倒的高画質】
 当社の所蔵するコレクションから印刷物を凌駕する高解像度で直接スキャンをしております。当時の彫りと摺りの技術を拡大してご覧ください。江戸時代では、幕末になると年に1000点を超える本が出版されており、質・量ともに優れた出版文化が形成されておりました。当時の本は、一般の方々が目にする機会は少なく、美術館の展示でも見開きで鑑賞する程度に止まります。古典籍の中でも本書のような和本は十分に美術品としての価値があるものですが、浮世絵などに比べても関心は低く、これらが散逸してしまうことを懸念しています。そこで所蔵するコレクションを電子書籍化し、多くの方に手軽に「江戸の和本」に触れていただければと思い、本書を出版いたしました。本書をきっかけに「江戸の和本」に関心を持っていただければ幸いです。(※虫穴、かすれなどは画像処理しております)

 鍬形蕙斎(1764-1824)
別名北尾正美。初期は黄表紙などの絵本の挿絵画家として活躍。1795年(寛政7年)に出版した『略画式』を皮切りに、『鳥獣略画式』『人物略画式』『山水略画式』『魚貝略画式』『草花略画式』を刊行した。この他にも『江戸一目図』や『日本一目図』のような鳥瞰図の形式を採る名所絵を手掛ける。

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2016年11月
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